秘密メモ(日記)  本館 かるぼーんいのまんの日記。 写真・イラストなどを記載。
管理人: いのまん

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2008/10/31(金)

ハロウィンに関する 素晴らしい小説があります!。

ですが、削除する可能性があるので お早めに…! (-∀-;b


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スピーナのふしぎなペンダント  ←直リンクする

知り合いの方の ハロウィン関係の小説を ご紹介します!。

2年くらい前、西友でバイトしてた頃に 見せてもらった小説っす。


PCによる編集を頼まれて 小説を渡されただけなんっすが、

これはイイ小説だと思うので、せっかくハロウィンなのだから

ご紹介しようと思って 記載しました…!。

勝手に記載して ごめんなさい。


では コーダとスピーナの世界へ どうぞ。






 スピーナの ふしぎなペンダント 
作: アルバイト先の先輩
編: いのまん

コーダはハロウィンが待ちどうしくて仕方がありません。

どうしてかって?
仮装して、お菓子がたくさんもらえるから?

ううん。
そうじゃないの。

それはね ――






コーダが8才になった年のハロウィンの昼下がり、
仮装した子供達の行列に、くろねこがいました。

魔女やおばけのかっこうをした子供達のうしろを
くっついて歩くくろねこを見て、コーダは
特にふしぎには思わなかったのですが、

ただ一つ、

首に光る不思議な形をしたペンダントが気になって近づこうとすると、
くろねこはコーダの顔を見て逃げ出してしまいました。

「待ってよ!!」

コーダは音を追いかけようと走ります。
するりと街中をかけていくくろねこは
パン屋さんのある路地に逃げ込みました。

コーダが息をきらせて角をまがると、もうその姿はなく
代わりにそこにあったのは
くろねこの首に光っていた ふしぎな形のペンダントでした。



ジェーン通りのまん中、
パンプキンパイのいい匂いがする家があります。
赤い屋根の小さな家です。

そこにコーダは やさしくて お菓子を作るのがとっても上手な
トトおばあちゃんと一緒に暮らしています。

家に帰ると、テーブルのまん中には パンプキンパイ、
コンソメスープに焼きたてのパン。
トトおばあちゃんの、最高の料理です。

キャンドルの光よりも、トトおばあちゃんの笑顔が
あたたかくコーダをむかえます。

「うーん、いい匂い」

コーダはハロウィンの日にしか食べられない
パンプキンパイが大好きです。

トトおばあちゃんのやさしい味がする
甘くてふわーっと広がる パンプキンパイの味。

パイは食事の一番さいごです。



食事をしながら、コーダはくろねこが落としていった
ペンダントをトトおばあちゃんに見せました。

「仮装の行列にはね、くろねこがいたんだ。
 そのねこが落としていったんだよ」


トトおばあちゃんはペンダントを手にとり、にこっと笑います。

「これはクローバーだね」

「クローバー?」

「ハートが4つつながった幸せの形だよ。
 でも…このペンダントは3つしかないねぇ」


コーダはそのふしぎな形のペンダントをもう一度ながめて、
ポケットにしまいました。



食事もおわり、そろそろパイを切ろうという時…
窓をたたく人がいます。

お菓子をもらいにきた子供達かな?
しかしこんな時間に?

窓を開けるとそこには、昼間のくろねこがいました。
ひらりと家の中に入り込んだねこはイスの上にちょこんと座り

「おれにもお菓子、くれるかい?」

なんとそのくろねこは 言葉を話しました。
コーダとトトおばあちゃんはビックリ!
くろねこは、そんなことも気にせずにパイをじーっとながめています。

今にもとびつきそうなくらいに、くろねこは

「うまそうだなー」

ヒゲがピクンと動きました。

コーダには目の前のできごとが夢のように思えます。

でも何だろう この気持ち…
わくわくする。

コーダは、胸いっぱいに息をすいこんで

「そうでしょー!!
 トトおばあちゃんのパンプキンパイは
 サイコウにおいしいんだよ!」


トトおばあちゃんはクスクス笑いながら

「これは変わったお客さんね。
 まあ、ハロウィンの夜だもの、どんな子も大歓迎よ!
 さあ、パイを切りましょう」




テーブルには、くろねこの前にもお皿が並べられます。

「(フォークは使えるのかな?)」

コーダは考えながらくろねこをじっと見ます。
手はしゅっと前にそろえて、
シッポをゆらしながら イスの上に座っています。
どう見てもフツウのねこです。

「(やっぱりフォークは使えないよね)」

パイが切りわけられ、お皿に運ばれた瞬間――

  ドサッ

今までちょこんと座っていたねこが、
足をなげ出し イスにかけ直しました。



「フォーク、くれよ」

コーダは目を丸くして、手に持っていたフォークをあわてて渡すと、
くろねこは起用にパイを食べ始めました。

「まあ!」

トトおばあちゃんはおどろいたものの、
目の前でパイをおいしそうに食べるかわいいねこを見て
顔がほころんでしまいます。
それも しゃべれるねこよ、なんて素敵なんでしょう。

「ねえ、きみ名前は?」

「んーと、スピ−ナ」

「スピーナ?女の子みたいな名前だね」

「うん。だって女の子だもん」

「女の子なの!?そんな言葉使いするから男の子かと思ったよ」

「そうか?おまえ、名前は?」

「コーダだよ。C・O・D・Aでコーダ!」

「コーダ?そっちこそ、まるで男みたいな名前だな」

「ぼく男だよ」

「男!?てっきり女の子かと思ったぜ」

「なんかぼくたち、正反対だね」

「そうだな」

コーダは金髪の長い髪に、青い瞳をしています。
スピーナはまっくろツヤツヤの毛並みに、粗いそぶりに 粗い口調。
まるで2人は正反対の男の子と女の子。
でも一晩で 大の仲良しです。



食事が終って 片づけが済んだあと、
コーダとスピーナは キッチンの奥にあるコーダの部屋へ行きました。

部屋に入るなり、スピーナは寝るにはちょうどいい
ふかふかのクッションにとびこみました。

「こんなふかふかのベット、はじめてだぁ」

「ねえ、スピーナ こっちにこない?
 こっちの方がもっとふかふかだよ」


スピーナはコーダのベットにひょこっと顔を出して、
コーダにすりよりました。

「こっちの方がずっといいや…」

コーダもスピーナのふさふさした毛並みに
顔をうずめました。

「これ、きみが落としていったんだよね?」

ポケットからとり出したクローバーのペンダントを見せると

「ああ。それはおれの宝物なんだ」

コーダの手からとると、首にかけ直しました。

「ねえ… どうしてきみはしゃべれるの?」

「… これはマホウなんだ」

「マホウ?」

「おれは人間になるのが夢なんだ。

 空をとんで、外国へ行きたい。
 いろんな国をいっぱい見てまわるんだ。
 だからずっと
 人間になれたら―― って。
 そしたらハロウィンの日にまじょが現れて、
 おれにマホウをかけてくれたんだ。

 夢は叶うんだってゆう マホウ ――


 その時にその魔女がくれたんだ。
 さいしょはただのハートのペンダントだった。

 『これはあなたの心(ハート)よ』

 って魔女は言ってた。
 ずっと願い続けて 思いが強くなると
 心(ハート)は成長するんだ、って。
 何年かして、突然ハートが
 2つにつながった形になったんだ」


「2つ? このペンダントは3つだよ?」

「ああ。
 2つになった時に、前よりも少し器用になったんだ。
 物が持てるようになったのも この時からだ」


「そうか。
 だからきみはフォークを使うのが上手なんだね」


「パンプキンパイを食べたのも この時だったな。
 ハロウィンの夜だった。
 あの時は、今日みたいに家へ入れてくれる人なんていなかったから
 ゴミ箱の残り物を食べたんだ」


「ねこがパイを食べるなんてね。
 それもフォークを使って」


「誰も思わないよな。
 しかしその時はまだしゃべれなかったんだ」


「しゃべれなかったの?」

「しゃべれるようになったのは、ハートが3つになった時だ。
 でもなんでだか、決まってハロウィンの日なんだ。
 フォークが使えるのも、しゃべれるのも
 ハロウィンの日だけ…」


「じゃあ、それも今夜だけなの?」

「そうだな…
 でも今夜はパンプキンパイも食べたし、心残りはないな。
 いつも、ハロウィンの夜を過ぎると悲しいんだ。
 またフツウのねこに戻るのが…
 まるでシンデレラみたいでさ、
 ウソみたいにとけちゃうんだ、マホウが」


「ねぇ――
 なんでスピーナはうちにきたの?
 家なら、他にもたくさんあるのに。
 パイを焼いていたから?」


「うーん… それもあるかもな(笑)
 でも、今日コーダと目が合った時、
 こいつなら分かってくれるかもしれないって思ったんだ。
 なんでだろーな。
 そんな気がしたんだ。」




「…おれは信じてるんだ。
 このハートが4つになった時、
 きっとおれは人間になるんだって。
 幸せのクローバーになったら、きっと」


「素敵な話だね。

 ぼくもね、夢があるんだ。
 ぼくの夢はパティシエになること。
 トトおばあちゃんみたいにおいしいお菓子を
 たくさん作って、みんなを幸せにしたい。
 ぼくのお菓子を食べた世界中の人が、
 おいしいって顔をして笑うんだ。

 今はまだパイも焼けないけど…
 そうしたらさ、スピーナも食べてよ!
 とびっきりのパイを焼くからさ」


「それは楽しみだな!」

「ねえ…
 ぼくもなれるかな?」


「信じてればきっと叶う。 誰でも ――」

スピーナは誰かと話をするのは初めてでした。
2人はおそくまで話し続けて
そのまま眠ってしまいました。



朝になってコーダは
夢を見ていたような気がしました。

でも横にはちゃんと、くろねこのスピーナがいました。
スピーナも目がさめて

「ニャ〜〜〜〜ッ」

コーダはスピーナと話をしたのは
やっぱり夢だったかと思いましたが、
首にかかっているペンダントを見て
夢じゃないことを確信しました。

トトおばあちゃんは 朝からパンを焼いています。
昨日のお礼にと、あしもとにすりよってニャーと鳴くと

「あら、ねこちゃん。今日は昨日のように
 しゃべらないの?」


トトおばあちゃんは首をかしげます。

「スピーナはね、ハロウィンの日だけしか
 しゃべったり、パイを食べたりできないんだって」


「あやまぁ。マホウみだいね。」

「そう、マホウ。マホウなんだよ!
 スピーナはね、人間になるんだ。
 だからその日まで、心(ハート)が成長するのを待ってるの」


幸せのクローバーになる日を 待ってるんだ。



それから何年も
コーダとスピーナは楽しく暮らしました。



トトおばあちゃんの焼きたてのパン。
ふかふかのベッド。
ボウルに入ったミルク。

屋根の上で見る月。

コーダのひざの上でするおひるね。
ハロウィンの日に
夜おそくまでおしゃべりすること。

だんだん増えた スピーナの好きなもの。
コーダの思い出も
アルバムのようにどんどん増えていきました。






でも ――

突然スピーナは姿を消してしまいました。



町はいつもと同じなのに
コーダの側にはスピーナはいません。

もうすぐハロウィンが近づこうとしています。



そうしてやってきたハロウィンの日。

コーダはこの日のために、ずっとパイを焼く練習をしてきました。
手にはやけどのあとがいっぱいあります。

ハロウィンの日にしか食べられない特別なパイ。

ぼくが焼くってわかれば、
パイの焼く匂いがすれば
スピーナが来るかもしれない。

小さい頃から大好きだったパンプキンパイ。
コーダはスピーナと食べたパイを、
あのハロウィンの夜を思い出していました。

まだうまく焼けてないけど、
何度も何度も練習してきたんだ。
今日はきっと上手くできるはず。
ぼくも信じているよ、スピーナ
幸せのクローバを。



パイがふくらむ音と、時計の針が進む音が
コーダの胸をしめつけます。

あの日、スピーナがやってきた時間まで
あともう少しです。
オーブンのブザーが鳴りひびいて、
パンプキンパイが焼き上がりました。
トトおばあちゃんに負けないくらい
今まで一番の、最高の出来です。

パイをテーブルに置いて、コーダはイスにかけ
じっとパイを見つめています。

だんだんと、ろうそくが短くなっていって、
コーダは深い眠りにおちてしまいました。

遠いいしきの中で
ドアをノックする音がきこえます。

「(ドアをたたいているのは誰?)」

ノックの音がだんだん大きくなり、
コーダは眠りから覚めました。
時計の針はもう12時を回っています。

「(スピーナじゃないかな…)」

コーダはゆっくりとドアの方へ歩き出しました。

「どなたですか?」

返事はありません。

ドアをあけるとそこには、まっ黒い髪の ――
女の子…?

「きみは誰?」

「ハッピーハロウィン、コーダ」

「コーダ? どうして僕の名前を…」

コーダはその女の子の首にかかっているペンダントに
目をうばわれました。

「まさか…スピーナ?」

「そうだよ、コーダ。きみをむかえに来たんだ」

「むかえに?」

「ああ。いつか言っただろう?
 世界中を見て回るって。
 もちろん、きみも一緒にさ」


「ぼくも一緒に? でもちょっと待ってよ!
 今すぐにはムリだ…
 …パイを食べてからにしてよ。
 きみのために焼いたんだ」


キャンドルの灯りと、トトおばあちゃんの笑顔が
2人を包みました。







あれから ――



どれくらいたったでしょう。
今でもコーダとスピーナは
どこかの国で幸せに暮らしているでしょうか。

それとも、パティシエの修行をしながら
2人で旅をしているのでしょうか。



もしかしたら…ハロウィンの日、
とびきりのパイを持って
あなたの家へ
2人が来るかもしれません。

胸に 幸せのクローバをかかげて。


- END -




コーダとスピーナのおはなし

いかがだったでしょうか?


載せっぱなしってのもアレなので、

一応 みなさんに評価していただきたいので

ぜひ アンケート投票 お願いします…! m(_ _)m


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